PumpNews_July_No.91
4/8

CASE STUDYえ、それぞれにテーマを持つ合計18種もの湯船を、男女時間帯入替えで楽しむことができます。浴場の他にも、地元の料理はもちろん趣向を凝らした味わいを楽しめる8つの食事処、小グループから最大400名収容可能な大小の宴会場や会議場、山代の夜を楽しめるバー&ラウ石川県、金沢駅から特急列車で約25分の距離にある加賀市、加賀温泉駅。そこは初夏になお頂に雪を残す霊峰白山(はくさん)を望み、3つの温泉地が肩を並べる温泉郷です。その一つ、開湯1,300年の歴史を持つ山代温泉は九谷焼の故郷でもあり、遠い昔には戦国武将、明智光秀が湯治に訪れたといわれ、また数々の文人墨客が好み、かの北大路魯山人が足繁く通い滞在した地でもありました。ゆのくに天祥は、山代温泉郷の中でも大型の宿泊温泉施設。昨年(平成31年)に創業55周年を迎えた老舗です。山代の引湯源泉はもちろんのこと、平成24年11月には自家源泉を開湯し、豊富な湯量と鮮度を誇っています。総面積2万7千平方メートル(約8,500坪)という広大な施設には「悠幻の湯殿」「滝見の湯屋」「九谷の湯処」という趣向の違う大浴場三湯を抱ンジがあり、夏場にはウォータースライダーを備えたガーデンプールで遊ぶこともできる、至れり尽くせりのおもてなしを展開しています。きっかけは東日本大震災 不可欠と提案した「見える化」「客室、お食事処を含めたパプリックスペースは毎年改装しています。施設、設備への投資は、お客様満足度アップのためですし、収益につなげるためにも必要な投資だと考えています」と語ってくれたのは、ゆのくに天祥、代表取締役社長の新滝さんです。もともとエネルギーに関する興味が高く、既存設備への課題も感じていたといいます。「設備への新たな投資を決めたきっかけは、やはり東日本大震災です。エネルギーに関わるニュースを聞くにつれ、省エネに対する取り組みは不可欠と感じました。いま振り返ると、既存の設備はすべてオーバースペックだったとお客様の快適さを目標に拡大と充実を図ってきた温泉施設。24時間稼働する巨大施設の省エネのために、まず導入したのは、誰にも分かりやすく省エネが「見える」こと。その一翼を担ったのが、日本で初めて採用された制御と小さなセンサでした。ゆのくに天祥卓越した差圧制御とセンサで快適を守るお客様満足のために進める省エネ機械室でボイラーの熱源水を循環している加圧ポンプユニットHydro約90%ものポンプ電力低減に貢献した差圧制御の制御盤と小型でも大きな役割を担うセンサ九谷焼の美しい「五彩」の絵皿を壁面にあしらった情緒あふれる「九谷の湯処」PUMP NEWS4

元のページ  ../index.html#4

このブックを見る