PumpNews_January_No.90
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EUROPULSE人々のための欧州宇宙開発宇宙は世界共通のもの各国との技術協力で貢献を探る澄んだ冬空に弧を描く流星群や、日本の小惑星探査機「はやぶさ」、また民間からアイディアを募り、月面無人探査を競うコンテスト「HAKUTO」など、宇宙に関する情報は、しばしばニュースを賑わせます。今までに7,600機以上の衛星が打ち上げに成功しており、GPSなどに利用される通信衛星は、いまや私たちの暮らしになくてはならないものになっています。宇宙開発というと、まずアメリカやロシアが思い浮かびますが、実はヨーロッパの宇宙に関する予算は世界第2位だということをご存知だったでしょうか。2015年時点でのEU、欧州宇宙機関(ESA)、加盟国などを合わせた欧州の公的宇宙予算は年間70億ユーロ(約8,852億4千万円/アメリカは400億ユーロ)。衛星製造数は世界総数の約3割にのぼり、ESAの彗星探査機ロゼッタは10年をかけて旅し、2014年、彗星に着陸機を送り込んだ史上初の探査機となりました。気象観測や宇宙探査で数多くの業績を残すESAが設立されたのは1975年のこと。加盟国以外をも含む欧州の22カ国が参加し、EUの専門機関としてではなく政府間協力機構として本部をフランスに置き、宇宙研究技術センターはオランダに、ロケット射場はフランス領ギアナに、宇宙運用センターと宇宙飛行士センターはドイツに置かれています。現在活用されている代表的な計画は、①コペルニクス、②ガリレオ、③エグノス(EGNOS)の3つ。①は地球観測衛星が取得した画像を解析し、気候変動や自然災害、農業政策や漁業政策などに活用する、EUが世界に先駆けて構築した地球観測システム。データはビッグデータとしてユーザーに提供されています。②は欧州版の全地球衛星測位システム。アメリカのGPSとは異なり、軍事的な要素のない民生システムとしての構築を目指しています。③は静止衛星補強型衛星航法システムのことで、欧州内でGPSやガリレオなどから得られる測位信号を強化するためのシステム。より正確な位置情報でナビゲーションサービスされます。また助成プログラム「ホライズン2020」を活用し、日本を含む様々な国々と連携することで宇宙関連の研究開発をバックアップし、EUの宇宙政策が気候変動などの社会問題や、実証機開発、未来航空輸送技術に貢献できるよう共同研究しているのです。根幹にあるのは「宇宙はいずれかの一国ではなく全人類に属する世界共通のものである」という考え方。得られた研究成果はEUのみならず、世界中の人々の便益となるということです。世界がともに手を繋ぎあえる日のために、宇宙研究の前進に期待しましょう。2014年11月に着陸機を投下したロゼッタと世界で初めて彗星に着陸したフィラエ浜松本社〒431-2103静岡県浜松市北区新都田1-2-3TEL(053)428-4760FAX (053)428-5005東部支店〒141-0022東京都品川区東五反田1-6-3 いちご東五反田ビル6FTEL(03)5448-1391FAX(03)5448-9619西部支店〒532-0011大阪府大阪市淀川区西中島5-14-5 ニッセイ新大阪南口ビル10FTEL(06)6309-9930FAX(06)6309-9931中部支店〒461-0002愛知県名古屋市東区代官町16-17 アーク代官町ビルディング3FTEL(052)939-1505FAX(052)939-1507仙台営業所〒981-3133宮城県仙台市泉区泉中央1-47-1 アコーズ泉中央1FTEL(022)772-9685FAX(022)218-7059北信越営業所〒940-1151新潟県長岡市三和2-10-20TEL(0258)36-5933FAX(0258)34-6255福岡営業所〒812-0007福岡県福岡市博多区東比恵3-13-10 スピリッツ福岡TEL(092)476-3029FAX(092)476-3069その他営業拠点 小山、広島、熊本http://jp.grundfos.com※ お問い合わせは下記弊社営業拠点、もしくは取扱い販売店までお願いいたします。※カタログ内容は、改良のため予告なく変更することがあります。

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