PumpNews_October_No.88
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Q: まず、皆さんのバドミントンとの出会いを お聞きしたいと思います。カミラ: 私の出身地はデンマークの最北端の「スカーゲン」という町です。両親や兄弟が地元のバドミントンクラブに熱心に通っていたので、私も小さいころから自然にバドミントンをするようになりました。クリスティナ: 私の故郷は、スカーゲンの南にある「オールボー」という町です。両親が地元のバドミントンクラブに関わっていたので、6歳の時に始めました。ケネス: デンマークには公営バドミントンクラブが全国にあり、誰もが容易に始めることができます。私も学生時代、近所のバドミントンクラブに通っていましたが、その施設は24時間オープンしていました。Q:プロ選手になろうと思ったきっかけは、 何でしたか?カミラ: 私の場合はテレビでバドミントンの試合を見て、憧れを持ちました。デンマーク代表チームに招聘されることになり、私はプロ選手になる夢を追いかけようと決めました。クリスティナ: 私は、最初は趣味でバドミントンを始めたのですが、次第にやり甲斐のある試合に出る機会が増えたことがきっかけです。またアジア人選手とプレーするチャンスがある点に特に興味を持ちました。アジアの選手は、世界のバドミントン界でも強豪ぞろいですからね。Q:これまでで一番誇らしく感じた試合は 何ですか?カミラ: 2016年のリオ・オリンピックへの出場です。金メダルを賭けた決勝では日本の高橋・松友ペアに勝つことがきませんでしたが、銀メダルを首にかけて表彰台に立った時の気持ちは格別でした。オリンピックに出場できただけでも、心から幸せだと思いました。クリスティナ: 今でも決勝戦の終盤の5ポイントをもう一度戦いたいほど悔しい気持ちはあります。でも、素晴らしい思い出になりましたね。ケネス: スポーツではつねに勝者と敗者がいます。負けた時には悔しいという自分の本音の感情に対処しなければなりません。しかし、そうした経験を経て、選手たちはさらに強くなるのです。カミラ: 試合中は自分たちのハッピーな気分を振りまくように意識していました。そうした気分が観客に伝われば、それはより多くのエネルギーとなって自分たちに返ってきますから。Q:プロ選手として、バドミントンの試合に 臨む時に大切なことは何ですか?また、他のスポーツと比較して、何が求められますか?クリスティナ: メンタルな面では、まず自分自身を信じて、必ず勝利できると信じることが大切だと思います。ケネス: メンタルな面やテクニックとは別に、 フィジカルな強靭さも欠かせません。2013年に彼女たちからコーチを頼まれて以来、私は身体能力を高めるために多くの練習を課してきました。例えば、より強靭な脚部を作るためのトレーニング。バドミントンはスピードが要求されるスポーツなので、自分のポジションをつねに素早く変えてプレーしなければなりません。カミラ: もし私がランナーで時間を競っているのなら、競争する相手は距離であり、その距離自体が変わることはありません。バドミントンの場合は、対戦相手は動きまわります。しかも、たとえ同じペアのチームと対戦しても、毎回、試合の展開は同じではありません。クリスティナ: バドミントンのダブルスでは個人がうまくプレーすることは当然ですが、自分のパートナーも見ていなければなりません。試合中は、お互いに多くの「メンタルなWi-Fi」を送り合っているんですよ。カミラ: ある意味、二人でプレーするのは一人でプレーするよりも難しいです。でも、ペアの息がぴったり合った時の感覚は素晴らしいです。ケネス: 毎日、同じメンタリティでいるのは難しい。いつもより動きが鈍くなる時もあります。そんな場合は、パートナーの動きに自分を合わせなければいけません。自分のパートナーをサポートし、二人そろって積極的に相手に立ち2016年からグルンドフォスが年間公式サポーターとしてスポンサードしているデンマークのバトミントン代表チーム。昨年のリオ・オリンピックで「高松ペア」と対戦、銀メダルを獲得。今回「ダイハツ・ヨネックスジャパンオープン」出場のために来日した女子ダブルスの選手とヘッドコーチに、プロ選手としての心構えやスポンサーであるグルンドフォスについて、お話を伺いました。「グルンドフォスの年間スポンサードは、私たち選手が活躍するためのモチベーションを与えてくれています」Interview with Denmark National Badminton TeamSPECIAL INTERVIEWカミラ・リター・ユール1983年生まれ(33歳)。ジュニアクラブのコーチだった母親の影響で、4歳からバドミントンを始める。20歳でデンマーク代表入り。2010年にペタゼンと女子ダブルスペアになり、2013年に世界選手権で胴メダル獲得。クリスティナ・ペダセン1986年生まれ(31歳)。バドミントン愛好者の両親の影響で、6歳でバドミントンを始める。20歳でデンマーク代表入り。2010年にリター・ユールと女子ダブルスペアになり、2013年に世界選手権で銅メダル獲得。PUMP NEWS4

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