PumpNews_July_No.87
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CASE STUDY Specialグルンドフォス・シンガポール本社工場新しい省エネ空調システム「個別ポンプ可変流量方式」を導入アジア太平洋地域への配送拠点として、またアジア向け各種ポンプの組み立て工場として重要な役割を担うグルンドフォス・シンガポールでは、空調設備を個別ポンプ可変流量方式に更新。日本国内でも再注目されている、この空調設備システムとして導入したのは、キャンド型冷温水循環ポンプMAGNA3です。シンガポール本社工場の空調設備更新に採用したのは、8台のMAGNA3。キャンド型冷温水循環ポンプMAGNA3は、高効率と自己学習機能を備え様々な制御機能を持つ、インバータ内蔵型の省エネポンプです。今回導入された個別ポンプ可変流量方式は、日本でも以前から提唱されていた方式ではありますが、これまで機能を満たすポンプが無く、実例の少なさも課題となり、国内ではほとんど導入されていませんでした。近年、従来方式と比較して20%以上の省エネ効果が期待できる可能性に、あらためて注目され始めている空調設備システムで、MAGNA3は、これらの課題を克服する「INV制御・通信機能搭載ポンプ」です。シンガポール本社工場では、運転や監視の簡便化に加え、流量等の適正化により、チラーの負荷や消費電力の低減で省エネ・コスト削減を実現しました。新たな省エネ効果、 バランスのとれた流量分配による安定した空調制御、容易な調整(煩雑なバルブ調整の回避)という特長を持つ個別ポンプ可変流量方式を、設備改善にご検討ください。個別ポンプ可変流量方式の利点● 冷温水配管の水量バランス調整の簡素化● 冷温水の過大送水を削減● ΔT(熱量変化)の適正化● 少なくとも20%以上の送水動力を削減● ポンプは電動弁と比較して、反応が早く、繰返し精度にすぐれ、変更に対する反応が良い● 調節計機能を内蔵したポンプは、空調制御の分散化と簡素化が可能。条件により、センサ・ケーブル長の短縮が可能個別ポンプ可変流量方式の概要一次ポンプ方式の、ポンプと空調機毎に設置される電動弁は、車に例えるとアクセルとブレーキです。室温は、ポンプで送水される冷温水量を電動弁の開度により調整し制御します。個別ポンプ可変流量方式は、一次ポンプの揚程を適正な揚程まで低下させ、電動弁の替わりに小型可変流量ポンプを設置することで、全体的なシステム抵抗を削減し、省エネ効果を期待する制御方式です。省エネ効果の結果冷水送水動力49%削減冷水流量25%低下冷水 ∆T2℃上昇(3.5℃から5.5℃)チラーの運転キャパシティ18%削減チラーの消費電力8%削減キャンド型冷温水循環ポンプMAGNA3を採用従来の空調システム個別ポンプ可変流量方式に更新後常時開チラーINVTPE ポンプ3kW (INV一体)オフィス棟工場棟MAGNA3(INV一体)空調機チラーオフィス棟工場棟INVTPE ポンプ7.5kW (INV一体)空調機電動弁調整弁PUMP NEWS6

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