PumpNews_Apr_No.86
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スマートデジタル定量ポンプが新色に!スマートデジタル定量ポンプDDAおよびDDCの、コントロールキューブのカラーが一新。これまでのグリーンからレッドに変更されました。新しい装いになった定量ポンプシリーズをよろしくお願いいたします。PROJECT納入先:日新商事株式会社設置場所:横田ファームいちごハウス 導入製品:立形多段うず巻ポンプCRN 用途:農業用ROシステム現行品DDADDC新規品覆材などの資材事業で知られる日新商事株式会社とともに、地下水とRO水との生育比較を行い実証データを取っているところです。RO水は農作物の生育に対してプラスにもマイナスにも作用する可能性のある、不純物を含まない安定した水なので調整がしやすく、肥料を溶かし液肥にする際にも地下水と比べて早く溶けます。与える液肥量も少なくてすみますし、いちごの成長が良く、平均糖度も高くなっていました」と嬉しそうな吉野さんですが、開発当初には苦労があったといいます。浜松本社工場見学で確信した ポンプ能力と安心感「このROシステムは昼夜を問わず、水量が減ると時間に関係なく稼働します。最初に搭載したのはプランジャーポンプでしたが音が非常にうるさいため、住宅地に近い農園で使うことは無理。そのとき販売店から紹介されたのがグルンドフォスのポンプです。実は最初、社名も知りませんでした。しかし浜松工場の見学を勧められ参加したところ、まず工場の機能的なことに驚き、工業用のRO水設備で使われている実績、製品性能の高さとメンテナンス性のよさを見て、安心して採用しました。ただ開発の苦労はそこからで、地下水をそのままポンプに入れると砂などが混入しポンプを傷める可能性もあり、フミン酸(腐植酸)や鉄分などが残るとRO膜の目詰まりにつながります。前処理フィルターの選定には時間がかかりました。計測は1回の実験につき最低でも2~3週間かかるため、トータルでは3年近く試行錯誤を繰り返しましたね」と振り返る吉野さん。ROシステムは使用目的、水質精度、設置場所などによりポンプ能力も形状も、設計・レイアウトも変わります。いわばオーダーメードのシステム。轍産業では要望にあわせた部材組み立て、溶接、塗装、制御盤など、すべてが社内製作できるため大幅なコストダウンに成功し、農家やその他の小規模施設などでも導入可能になったといいます。吉野さんは、コストを削減しつつ、品質がよく成長の早いいちごを栽培するためのノウハウを探求し続けており、新しい品種の開発やRO水を作る際にできる濃縮水も再利用できないか、また他の農作物への利用の可能性など、日新商事と横田ファームとの協力体制で3年先、5年先へ向けプラン設計もしています。「土の温度や水量など確認することが多いので、手がかからないポンプには助かっています。今後コストが合えばインバータも採用してみたいですね」と吉野さん。よりおいしいいちごが安全に早く育つために、グルンドフォスのポンプも静かに力強く貢献していきます。左上: システムユニット内部。地下水を前処理フィルターでろ過、CRNポンプで高圧をかけRO膜フィルターへ送る右上: RO水に不純物はほとんどなく他のものに干渉しない。溶解不純物濃度測定用のTDSテスターの数値は0.00 右下: 各いちごレーンの配水レバーを切り替えることでRO水と地下水での生育を比較横田ファームでは5月頃までいちご狩りを開催 詳しくは直接お問い合わせください ▶https://child-niwa.jimdo.com/5PUMP NEWS

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