PumpNews_Janu_No.81
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証言でつづる30年その130th ANNIVERSARY売ルートが確立しており、弊社の出る幕は無く、何とかこのポンプで突破口を見つけようという強い気持ちと、このポンプなら「何とかなるのでは?」という直感的なものが、心の支えとなっていました。「石の上にも三年」の諺どおり、そのうち特定の業界で採用が始まり、まとまった注文が決まるようになってきました。それらは金型温調機、純水装置、工作機械のクーラント装置、冷却水製造装置などといったもので、現在に至るまで多くのユーザーに使用されグルンドフォス社の最も得意な分野となっています。◆ 特別な栄誉勲章授与の思い出ようやく販売の目処がついてきた1985年、販売店5社がデンマークの本社工場へ招待され、あたたかいもてなしを受けました。ここで見学した設備や製造方法に驚嘆し、これなら必ずや日本市場を開拓できると確信しました。その際、自家用ジェエット機に搭乗させていただいたことも貴重な思い出となっています。この時の販売店の集まりが、その後の代理店会に引き継がれており、今も貴重な交流の場となっています。翌年1986年にグルンドフォス社が出資し、30年後の現在に至っているわけですが、その中で最も印象深いことは、1992年にデンマーク王国のヘンリック殿下栄誉勲章を授与されたことです。これはデンマーク製品の輸入に特別な功労があった外国企業に授与されるもので、弊社のような中小企業が対象になることは、ほとんどないとのことでした。受章当日は弊社社長以下全役員がデンマーク大使館に招待され、至福の時を過ごしました。グルンドフォスポンプ株式会社創立30周年おめでとうございます。弊社は、この創立よりも以前の1981年から、ガデリウス株式会社グルンドフォスポンプ事業部を通じて取引を始めました。それ迄、ポンプについての知識がほとんどなかった10人足らずのガデリウス社員が、必死にもがいているところでの出会いです。水中ポンプや小型循環ポンプは、早い時期から実績があったようですが、弊社がめざす陸上用ポンプに関しては、初期の3年間ほとんど実績はなく、ただ、彼らの熱意だけは大変なものでした。その時のできごとは、今になってみると最高の思い出となっています。当時弊社は取扱製品の拡大をめざし、ポンプ関係に注力しようとしていた時でしたが、既存のポンプメーカーは、すでに従来からの販◆ 大きなビジネスの柱としてこれまでの30年間、グルンドフォスポンプの拡販ということを常に第一に考え、それに沿って社員の教育も実施してきました。おかげさまでポンプに関するエキスパートとして通用する数多くの社員が育ち、その波及効果として、他のポンプメーカーの拡販にもつながるようになってきました。今では売上金額の15%がポンプ関連という、弊社の大きな柱となっています。これからも、この比率を大きくしていきたいと思っています。さて、今後の拡販のあり方について、従来からの装置メーカーをしっかりフォローすることは当然ですが、まだまだ弱いと思われる食品、薬品、化学などの業界を開拓し、設備用の案件を確実に受注していくことが大切です。幸い、製品の種類も毎年増加し、今ではユーザーのほとんどの要求に応じられるほどになりました。この優位性を存分に活用し、競合他社との差別化を図ってまいります。今回、30年の歩みを振り返るとともに、この思いを次の世代にしっかりと引き継げるよう最大限の努力を行い、従来以上の業績向上をめざします。30年の思いを次の世代へおかげさまで創立30周年轟産業株式会社 取締役副社長酒井 薫 様今年、日本のグルンドフォスポンプ株式会社は創立30周年を迎えます。グルンドフォス-ガデリウスポンプ株式会社として活動を開始したのは1986年、神戸でした。以来、30年の歴史を、私たち以上にご存知の販売店の方々にお話を伺いました。寄 稿1985年、デンマークを訪問。グルンドフォス ゲストハウス「フリスフォルト」の前にて。後列左から2人目が酒井様7PUMP NEWS

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