PumpNews_Sep_No.80
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エネルギー同盟を推進するEU安定したエネルギー社会を実現するための協働EUROPULSEEU(欧州連合)では、2014年の理事会において「エネルギーの確実で安定した供給の確保」「手ごろな価格を保証するエネルギー市場の創出」「持続可能なエネルギー社会の実現」を目的に、エネルギー同盟の構築を採択しました。現在EU域内で消費されるエネルギーは、約8割*を石油や天然ガスなどの化石燃料でまかなっており、EUはエネルギー資源を域外から購入するために毎年約4,000億ユーロを支払っているといいます。このまま輸入が増え続けるとEU域内の安定したエネルギー供給へのリスクは高まり、エネルギー価格の変動に左右され不安定な状態をまねく危険性があるといえます。この同盟は組織を作ることではなく、エネルギーの安全保障や域内エネルギー市場の統合、また再生可能エネルギーの開発やエネルギー消費効率の向上といった環境問題も含み、EU全体として総合的に取り組むことを目指した長期的「戦略」を意味しています。その柱としているのは、①エネルギー供給の安全保障、②再生可能エネルギー技術の研究開発への積極的な投資、③低酸素社会の実現、④省エネルギー化の推進、⑤エネルギー分野において競争力のあるEU単一市場の形成です。エネルギー同盟はEU加盟国をリードする立場となり、諸問題に率先して取り組むことで、EU各国の取り組みを調整する役割を担うのです。欧州委員会のメンバーは、EUのエネルギー市場が政治的にも経済的にも一つにまとまることが重要だと語っており、同盟は2015年12月にパリで開催される第21回国連気候変動枠組条約締約国会議(COP21)で、気候変動問題に関する新たな国際的枠組みに合意される予定です。実現へ向けた動きは活発化しており、たとえば天然ガス供給網の整備計画については、2015年中にEU域内での孤立地域をなくせるとしています。エネルギー資源の輸入に関しては、協働することで価格への発言力も高まり、またEU域外の政治情勢の変化による価格変動にも左右されなくなるという声もあがっています。同様のエネルギー課題を抱える日本で、今後どのような「戦略」を持ち、諸外国とどのような協調・協働が必要となるのか、考えさせられるところです。*2013年時点http://jp.grundfos.com※ お問い合わせは下記弊社営業拠点、もしくは取扱い販売店までお願いいたします。浜松本社/中部コンピテンスセンター〒431-2103静岡県浜松市北区新都田1-2-3TEL(053)428-4760FAX(053)428-5005東部支店/東部コンピテンスセンター〒141-0022東京都品川区東五反田1-6-3 G-PLACE五反田6FTEL(03)5448-1391FAX(03)5448-9619西部支店/西部コンピテンスセンター〒532-0011大阪府大阪市淀川区西中島5-14-5 ニッセイ新大阪南口ビル10FTEL(06)6309-9930FAX(06)6309-9931MIビジネスセンター〒461-0002愛知県名古屋市東区代官町16-17 アーク代官町ビルディング3FTEL(052)939-1505FAX(052)939-1507その他営業拠点 仙台、長岡、浜松、広島、福岡、熊本

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