PumpNewsSep_No.76
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ノルウェーのオスロ市は2030年までに二酸化炭素排出量を50%削減することを目指し、2006 年にゴミ焼却発電システムを導入しました。オスロ市役所の環境・交通部門から委託されているクリーン・エネルギー機関、EGE(Energigjenvinningsetaten)によって運営されているこのシステムは、地域暖房装置に必要とされるエネルギーの半分以上、約5万2000戸分を廃棄物処理場で発熱しています。オスロでは、ゴミのカテゴリーを細かく分別することが義務づけられており、国民が出すゴミの、なんと96%がリサイクルに回されているといいます。リサイクルできなかったゴミは最終的にEGEへ運ばれ、焼却されます。その焼却過程で発生した熱は温水をつくることに利用され、温水は地域暖房装置や家庭へと供給されます。またゴミ焼却の際に生成された、蒸気とメタンによってタービンを動かすことで発電を行い、その電気を学校などの公共施設へ売却しているため、オスロにあるすべての学校は、化石燃料を使う必要がないといいます。一方、オスロ市民のゴミ分別への意識の高さのために、最終焼却するゴミは減少傾向に。またEGEの廃棄物処理能力が非常に効率的であることから、発電のためのゴミが不足し、ノルウェー国内のみならず、近隣諸国からゴミを輸入する、という事態が発生しているのです。例えば2012年には英国の二つの自治体がEGEと契約し、4万5000トンの家庭ゴミがオスロに輸出されました。オスロではさらに輸入先を模索しています。現在、無害廃棄物であれば、EU各国間で通知手続きすることなく輸出入取引ができるといいます。事実、ヨーロッパ各国でもゴミの再利用施設が続々と建設されており、ゴミの需要は供給を上回り、ゴミの取り合いというユニークな現象が起きています。エネルギー資源として、EU諸国にも認識されるゴミ事情。いずれにしても安全な活用を期待したいものです。廃棄物をエネルギー活用するオスロ高い市民のリサイクル意識に近隣諸国からゴミを輸入EUROPULSEhttp://jp.grundfos.com※ お問い合わせは下記弊社営業拠点、もしくは取扱い販売店までお願いいたします。浜松本社/中部コンピテンスセンター〒431-2103静岡県浜松市北区新都田1-2-3TEL(053)428-4760FAX(053)428-5005東部支店/東部コンピテンスセンター〒141-0022東京都品川区東五反田1-6-3TEL(03)5448-1391FAX(03)5448-9619西部支店/西部コンピテンスセンター〒532-0011大阪府大阪市淀川区西中島5-14-5 ニッセイ新大阪南口ビル10FTEL(06)6309-9930FAX(06)6309-9931MIビジネスセンター〒461-0002愛知県名古屋市東区代官町16-17 アロン代官3FTEL(052)939-1505FAX(052)939-1507その他営業拠点 仙台、長岡、浜松、広島、福岡、熊本

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