PumpNews_March_No.74
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フィリピンの台風被害の救援活動2013年11月、フィリピンを直撃した台風30号によって5000人以上が命を奪われ、100万人近い人々が家を失いました。被害を受けた人は計1200万人以上に上ります。現在も復興作業は続いており、食料や薬、きれいな飲料水が必要とされています。この被害を受け、グルンドフォス本社は20万デンマーククローネ※をグルンドフォスフィリピンに寄贈しました。グルンドフォスフィリピンはポール・デュー・イェンセン財団のパートナーとして知られるウォーター・ミッションズ・インターナショナルとの協力体制のもと、活発な救援活動を行っています。本社からの義援金で、グルンドフォスフィリピンはウォーター・ミッションズ・インターナショナルの足となる自動車を購入。これによって遠方の被災者にも飲料水を届けられるようになりました。またグルンドフォスフィリピンは全従業員の間で募金集めをスタート。現在もこの活動は続いており、全従業員に募金の窓口が開かれています。「復興をサポートする活動に、誰もが参加できるというのは素晴らしいことだと思います」と話すのは、支援活動に深く携わるグルンドフォスフィリピン ゼネラルマネジャーのリック・ホランド。「集まったお金は、最も効果的な方法で寄付するつもりですし、全従業員に使い道を明示します。こうした組織で働けることを、心から誇りに思っています」グルンドフォスポンプ株式会社も社員に義援金を募りました。集まったのは、計10万7500円。これに会社からの支援金を合わせた5000USドルを、グルンドフォスフィリピンに寄付しました。1クローネ:19円(2014年2月現在)リンの再資源化プロジェクトに参加グルンドフォスは、希少な資源であるリンの再資源化開発プロジェクトの一員として活動しています。リンは植物の成長に必須の栄養素で、人口が増え続ける世界の食糧計画において、非常に重い役割を担っています。ただ、自然資源としてのリンは限られており、枯渇する恐れがあります。そのため、リンのリサイクルとより効率的な抽出方法の実用化は、火急の課題として世界各国から注目を浴びています。グルンドフォスが参画しているのは、デンマークのオーフスに本拠を構える水道供給会社、オーフスヴァンドとのプロジェクトです。このプロジェクトでは、デンマーク政府のバックアップのもと、2013年11月にオープンしたオービー浄水場で廃水からリンを抽出する新技術を研究しています。グルンドフォスはリンを抽出するための薬注ポンプやブースターシステム、浄水場の制御など専門性の高いコンポーネントを供給し、研究に寄与しています。現在、廃水から60%のリンを抽出することが可能になっており、研究は実用化に向けて順調に進んでいます。資源の開発とグリーンで持続可能な社会の構築は、特に先進工業国において避けては通れない課題です。環境への配慮を製品開発の土台に据えているグルンドフォスにとっても、プロジェクトへの参加は大きなチャレンジです。高性能な製品群と蓄積してきた技術力を、新しい方法で活用し、持続可能な社会を構築するための一翼を担う――。それがグルンドフォスの目標です。海外NEWS海外NEWS研究ではグルンドフォスのコンポーネントが活躍左: 甚大な被害を受けながらもたくましく生きる子どもたち 右上: 被災地の様子。被害は広大な範囲に及び、多くの家がライフラインの復旧を待っている 右下: 本社からの義援金でグルンドフォスフィリピンは現地の足となる自動車を購入PUMP NEWS4

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