PumpNews_September_No.72
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江戸時代、今に続く歴史の幕を開けた京橋。地名の由来となった橋は江戸開府の頃に創架され、日本橋から東海道を経て京へ向かう最初の橋として、物資や人が集う重要な意味を持っていました。現在川は埋め立てられ、橋は道路に残された親柱にその名残をとどめるだけですが、歴史を語る街並は今に引き継がれています。京橋は、清水建設にとってゆかりの深い土地です。創業100年目にあたる1903年、清水建設は日本橋本石町から京橋に本店を移転。以来、この地を基盤に日本有数の大手ゼネコンとして歴史を紡いできました。「新本社ビルプロジェクトが始まったのは、2005年のことです。都市再生特別地区の認定を受け、自社の発展のみならず地域全体の発展にも寄与することを基本構想として、スタートしました」そう話すのは、設備設計部2部の部長・荒井義人さんです。全社あげてのトップランナープロジェクトに掲げられ、社内には「200年の歴史が培った技を集結し、未来の飛躍につなげよう」という気概が満ちていたと言います。都市再生特別地区では、事業者が提案する都市再生への貢献内容に応じて、容積率などの規制が緩和されます。清水建設が計画に盛り込んだ高度な環境性能や、地下鉄や駐車場など周辺整備への公共貢献は高く評価され、延床面積5万㎡超の大型開発が実現しました。卓越した環境性能を実現新本社ビルのベースとなったコンセプトは3つありました。1つ目は、オフィスビルとして前例のない環境性能を実現すること。2つ目は、素材の選定や加工などを含め、建築工程そのものにモノづくりへの技術や哲学を表現すること。3つ目が、働きやすく、コミュニケーションを促進する先進的なワークプレイスをつくるこ2012年5月、東京・京橋に清水建設株式会社の新本社ビルが竣工しました。 高い省エネ性能と快適性を実現し、次世代オフィスビルのスタンダードになる可能性を秘めた 同ビルの輻射空調システムで、グルンドフォスのTPEが活躍しています。清水建設株式会社超環境型オフィスの輻射空調システムでグルンドフォスのTPEが活躍TPEが組み込まれたユニットCASE STUDYPUMP NEWS4

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