PumpNews_Jun12_Vol.67
5/8

「ささしまライブ」という言葉から、「愛・地球博」を思い出す方も多いかもしれません。現在「ささしまライブ24地区」として開発が進められているエリアは、2005年、日本中が沸いたこの国際博覧会のサテライト会場として利用され、期間中、最寄り駅であるささしま駅は350万人を超える入場者数を記録しました。ささしま駅の歴史は、もともと1886年(明治19)、笹島停車場が開設されたことに始まります。1937年に笹島貨物駅が開設され、隣接する中川運河とともに物流の一大拠点として栄えてきました。その後、高速道路が整備され、トラックなど他の運搬手段が発達するに従って次第に機能を失っていきましたが、名古屋駅から徒歩15分圏内にあるアクセスの高さが注目を集め、有効活用の方法が模索されてきました。愛・地球博におけるサテライト会場として利用された後の2007年、開発提案競技によって複合施設グローバルゲート(仮称)と愛知大学名古屋校舎の建設が決まり、再開発プロジェクトが本格的に起動します。2009年度にはJICA中部国際センターが開所し、今年の4月に愛知大学が開校。今後はグローバルゲート(仮)と中京テレビ放送の建設が進められる予定で、まさに「国際都市名古屋」を担うにふさわしいまちづくりが進んでいます。名古屋市がDHCを推進ささしまライブ24地区における地域冷暖房(DHC)プラントの建設工事がスタートしたのは、2009年の12月です。これは再開発プロジェクト全体の前半部として、第1期工事に位置づけられました。プラントが置かれたのは、大学の地下1階です。「省エネやCO2削減のためにDHCを推進していた名古屋市が、エネルギー供給企業に公募をかけ、私どもが選定されました。2007年には、徐々にエネルギー供給計画や基本設計を進め、施工業者さんの検討に入っていました」そう話すのは、DHCエネルギーセンター(名古屋都市エネルギー株式会社)所長、吉田尚さんです。そして2009年中旬、施工の担い手に新菱冷熱工業株式会社が決定し、同年12月から、DHCプラント建設工事が本格的にスタートします。冷熱源機器類の設備を整える1期工事の内容は、ポンプをはじめとした冷熱・温熱設備を設置するとともに、冷凍機やプレート熱交換器、また将来対応を含めた配管・ダクト・煙道、受変電設備などを整えることでした。「プラントが担う熱供給区域は、愛知大学、JICA中部国際センター、それにまだ建設が始まっていないグローバルゲート(仮)と中京テレビ放送を含む、およそ7ヘクタールの広大な区域です」と吉田さん(地図参照)。設備計画が具体的に進む中、名古屋都市エネルギーから新菱冷熱工業に、グルンドフォスを含むいくつかのポンプメーカーの名前が提案として挙げられます。メンテナンス性、機能性、価格等を考慮名古屋市が進める、大規模再開発プロジェクト「ささしまライブ24地区」。名古屋駅南、旧国鉄笹島貨物駅跡地に広がる約12.4ヘクタールもの広大なエリアに、オフィスや大学、商業施設、防災拠点などさまざまな機能を集結させた複合型まちづくりへの取り組みです。その地域冷暖房プラントで、グルンドフォスのTPが活躍しています。新菱冷熱工業株式会社 施工担当 西畑隆史さん名古屋都市エネルギー株式会社 DHCエネルギーセンター所長 吉田尚さんPROJECT納入先: 名古屋都市エネルギー 株式会社導入製品:インライン型 単段うず巻ポンプ TP10台 Hydro MPC 2ユニット用 途:空調システム① 公園② ラ・バーモささしま (アミューズメント施設)③ JICA中部国際センター④ グローバルゲート(仮)⑤ ⑥愛知大学名古屋校舎⑦ 住宅等⑧ 中京テレビ放送 =熱供給区域公園太閤1笹島下広井町名駅南5運河橋西名駅南3広井町線至名古屋駅広小路線椿町線笹島線中川運河船だまり日置中野新町線山王線ささしまライブ24地区岩井町線名古屋高速道路あおなみ線ささしまライブ駅あおなみ線ささしまライブ駅近鉄米野駅5PUMP NEWS

元のページ  ../index.html#5

このブックを見る