PumpNews_Jul11_Vol.63
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仙台営業所より皆様へ仙台営業所 後藤聡震災から4カ月が経ちます。おかげさまで仙台営業所所員およびその家族は、皆無事でした。たくさんの皆様からご心配とご支援をいただき、本当にありがとうございました。地震発生時、私は出張で北海道におり、フェリーに乗るため青森のディーラーさんと一緒に函館のフェリー埠頭にいました。携帯電話はすぐに通話不能になり、フェリーは欠航。家族の安否が気がかりで居ても立ってもいられないまま、一睡もせず30時間ほど車で待ち、土曜日の夜中にようやく出航しました。自宅に帰り、子どもの顔を見たとたん涙がでました。みんな無事に避難しておりました。自宅では、立っているものは全て倒れ、食器類は粉々です。ライフラインはすべて寸断され、普段の生活のありがたさを痛感しました。近所の人々で炊き出しし、今までにないチームワーク(?)で、近所付き合いも大切だと実感しました。電気と水道は10日ほどで復旧しましたが、ガスが通ったのは月末でした。それでも津波の被害がなかったことが救いでした。津波にあった沿岸部は、爆弾が投下された後のように瓦礫の山で、赤い札が点々と立っていました。その赤い札は、津波で流された遺体の目印だったようです。仙台営業所も足の踏み場がない有様で、営業が本格的に再開できたのは4月1日からでした。お客様にご不便をおかけしたことを、心よりお詫び申し上げます。5月中旬には、被災地でのポンプ点検を実施し、ユーザー様からはとても喜んでいただいています。また地震で水位が下がり、自噴できなくなった温泉井戸にポンプを設置。ここでもグルンドフォスSPが活躍しております。「水がないと生活できない」。仙台営業所のメンバーは誰もがそう実感しております。水に携わるポンプメーカーとして、この経験を今後の営業活動に生かしていきたいと思います。デンマーク企業や公的機関との連携を通した支援も展開しています。4月1日、グルンドフォスポンプ株式会社を含むいくつかのデンマーク企業の協賛のもと、デンマーク大使館が、東京ビッグサイトに避難している震災被災者のためにデンマーク料理をふるまいました。調理を担当したのは、デンマーク大使館シェフのフレデリック氏。スモークサーモンのディル・ドレッシング和えやデンマーク風ローストポークなど、デンマークの郷土料理の折り詰めが被災者たちに手渡されました。普段口にしない料理の数々に、被災者たちの表情は柔らかく、あちこちで笑顔が生まれていました。「私たちに続き、他のシェフも同様の活動をしてくれたら嬉しい」とフレデリック氏。6月15日、デンマーク皇太子フレデリック殿下の来日を記念して、代官山ヒルサイドプラザにて「再生可能エネルギーと復興に関するセミナー」が開かれました。これはデンマーク大使館が主催し、グルンドフォスポンプ株式会社と、風力発電機の設計・製造・販売を手掛けるヴェスタスの協賛により実施されたものです。前日の14日に宮城県東松島市を慰問したフレデリック皇太子は、冒頭の挨拶でこう語っています。「人々の、復興に向ける強い決意に感銘を受けました。必ず復興できると信じています」プログラムでは、震災を受け重要性が改めて浮き彫りになってきた再生可能エネルこの活動では、デンマークに本社を置くパンメーカーのラントメネン・ユニベイクが食材を一部提供したほか、レゴ社から子どもたちに向けておもちゃが寄贈されました。また、在日デンマーク商工会議所(DCCJ)がデンマーク大使館のサポートを受けて開催した「Danish Art and Design For Japan」のチャリティーイベントにも参加しました。DCCJメンバーを含めたデンマーク企業の商品や、デンマークのアーティストの作品などをオークション形式で販売。売上金は、東松島市の子どもたちのために役立てられる予定です。一方、グルンドフォスポンプ株式会社独自の活動として、透析装置等に組み込まれるCHIなどのポンプ4台を、津波の被害を受けた仙台の医療機関に提供しています。ギーについて、日本とデンマークの専門家4名がそれぞれの視点から講演を行いました。サムソ・エネルギーアカデミー所長による地域分散型エネルギー開発の話のほか、環境エネルギー政策研究所所長による今後のエネルギーシフト、またジャーナリストによる災害現場のレポートなど彩り豊かな内容に、満員となった会場の参加者は、皆熱心に耳を傾けていました。さまざまな企業と提携し、復興への力にデンマーク皇太子殿下来日記念再生可能エネルギーセミナーを開催満員の会場入口にはグルンドフォス製品が展示仙台営業所スタッフ(左から後藤・児玉・関塚)PUMP NEWS4

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