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3.4.1 回転数制御ポンプの性能曲線ここで、回転数調整式ポンプの性能曲線の解釈法について少し詳しく説明します。図3.4.2は回転数制御ポンプの性能曲線の一例を示しています。上側はQH曲線で、下側はそれに対応する消費電力曲線です。70H [m]605040302010051015202530Q [m3/h]Q [m3/h]356420P1 [kW]100%90%86%80%70%60%50%25%図3.4.2:回転数調整式ポンプの性能曲線この性能曲線は、ポンプの回転数を100%から50%まで10%ずつ下げた場合について示されています。同様に、最大回転数の25%時の最小の性能曲線も示しています。この図から、特定の運転点QHを指定し、その運転点になる回転数と消費電力P 1を読み取ることができます。3.4.2 各種ポンプシステムにおける 回転数制御ポンプ回転数調整式ポンプは多様なポンプシステムに使用されています。ポンプの性能の変化と、それにより可能なエネルギーの節約量は使用対象となるポンプシステムによって左右されます。ポンプシステムの特性から、ポンプがそのポンプシステムを通して一定量の液体を移送するための必要揚程が分かります。図3.4.3はクローズシステムとオープンシステムのポンプの性能曲線とシステムカーブを示しています。Q HQ HOHポンプの性能曲線システムカーブポンプの性能曲線システムカーブクローズシステムオープンシステム図3.4.3:クローズシステムとオープンシステムの特性点クローズシステムの回転数調整式ポンプ暖房システムやエアコンシステム等のクローズシステムでは、ポンプは配管、バルブ、熱交換器等の構成部分内で発生する摩擦損失に打ち勝つだけの機能ですみます。この項では、クローズシステムの回転数調整式ポンプについて一例をあげて説明します。この場合、流量を最大の15m3/hにした場合の総摩擦損失は18mです。図3.4.4を参照してください。HQ = 15 m2/hボイラなどエネルギー消費装置図3.4.4:クローズシステムこのシステムカーブは図3.4.5の(0,0)で始まる赤線で示されています。また、このポンプシステムの調整弁にあらゆる流量で一定の圧力をかける制御では、システムカーブの特性に従って運転できなくなり非効率です。そこで、回転数調整式ポンプの機能に比例圧力制御機能があれば、ポンプが図のオレンジの線に従って運転することができ効率的です。TP/TPENBG/NBGEPACOUPS/MAGNACR(N)/ CR(N)EHydro MPCSP A/SPDDA/DDE/DDCポンプ参考資料サービス443Chapter 3 ポンプ性能の調整Section 3.4 周波数変換器内蔵ポンプの利点

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