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3.2.3 循環系における定差圧制御循環系(クローズシステム)は、回転数によるポンプ性能の制御に適しています。特性が変化する循環系には差圧調整式循環ポンプが適しています。図3.2.3を参照してください。この図は、加熱した水を回転数調整式ポンプにより循環させ、3箇所の熱消費装置(放熱器等)に配水する、熱交換器を使用した暖房システムの例を示しています。各熱消費装置には調整弁が直列接続してあり、必要熱量に合わせて流量を調整できるようになっています。このポンプは、その両端の差圧が一定となるように制御されます。すなわち、このポンプシステムでは、図3.2.3の水平線で示すようにQ=0 ~ Qmaxの範囲内で差圧が一定になります。設定差圧 Hset実差圧 H1PI調整器ポンプ回転数調整器差圧トランスミッタ図3.2.3:回転数調整式循環ポンプを備えた暖房システムに一定の差圧を供給する方式3.2.4 流量補正による差圧制御図3.2.4に示されているポンプシステムは、放熱器等の熱消費装置の調整弁の差圧を一定に保つことでポンプ性能を調整しています。そのためには、ポンプは配管、熱交換器、フィッティングなどの中で発生する摩擦損失に打ち勝つ必要があります。ポンプシステム内部の圧力損失は流量の2乗に比例します。下図のようなポンプシステムの循環ポンプを制御する場合、このポンプが、流量増加時に圧力を増加できるようにするのが最良の方法です。必要流量が少ない場合は、配管、熱交換器、接続具等の内部で発生する圧力損失が低く、ポンプの供給圧力は調整弁が必要とする圧力(Hset-Hf)のみとなります。必要流量が大きくなると、圧力損失は流量の2乗に比例して増加し、ポンプは図3.2.4の青線で示すように供給圧力を増加させなければならなくなります。HsetHfH1HQ1 DPT1DPT2設定差圧 HsetPI調整器ポンプ回転数調整器実差圧 H1Q1QmaxHsetHfH1nxnnQHQ1 DPT1DPT2設定差圧 HsetPI調整器ポンプ回転数調整器実差圧 H1図3.2.4:回転数調整式循環ポンプを備えた暖房システムに流量補償差圧を供給する方式TP/TPENBG/NBGEPACOUPS/MAGNACR(N)/ CR(N)EマルチリフトHydro MPCSP A/SPDDA/DDE/DDCポンプ参考資料サービス491Chapter 3 ポンプ性能の調整Section 3.2 回転数によるポンプ性能制御

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