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Chapter 3 ポンプ性能の調整Section 3.1 ポンプ性能の調整3.1.1 調整方法の比較遠心ポンプの性能を変えるための4種類の方法について、それらの違いを説明します。ポンプとその性能を調整する機器を一つの装置として考えると、この装置の総合的なQH特性を見て各種ポンプシステムの特性を比較することができます。絞り弁による調整絞り弁による調整方法では、絞り弁はポンプと直列接続することを想定しています。図3.1.1aを参照してください。この配管方法は、最大揚程は不変で流量性能が低下した新しいポンプとして作用します。ポンプの性能曲線Hn、バルブの性能曲線、およびポンプシステム全体の性能曲線Hxについては、図3.1.1bを参照してください。Hn Hx Hn Hx HyD絞り弁弁Hn Hx Hn Hx 弁バイパス弁ポンプ回転数調整器ⓐ ⓑ図3.1.1:絞り弁をポンプに直列接続した場合バイパス弁による調整バイパス弁をポンプに取り付けると(図3.1.2aを参照)、この配管方法は、最大揚程が低下しQH特性の変化した新しいポンプとして作用します。性能曲線は二次曲線より直線的になります。図3.1.2bを参照してください。Hn Hx D絞り弁弁Hn Hx Hn Hx 弁バイパス弁ポンプ回転数調整器ⓐ ⓑ図3.1.2:バイパス弁をポンプに取り付けた場合インペラの直径を変えることによる調整インペラの直径を変えることによる調整では余分な部分を追加することはありません。図3.1.3は低下したQH曲線(Hx)と元の性能曲線(Hn)を示しています。65%67%110%Hn Hx HyDHn Hx Hn Hx 弁バイパス弁ポンプ回転数調整器揚程)量と揚程)量と揚程)大幅に減少するやや減少するやや減少する図3.1.3:インペラの直径を変えて調整する場合ポンプの回転数による調整ポンプの回転数による調整法(図3.1.4)を使用すると、揚程と流量が減少した新しいQH曲線になります。この場合、性能曲線の形状は変わりません。ただし、回転数を減少させると、揚程のほうが流量より速く減少するため、性能曲線は平坦になります。ポンプの回転数による調整法は他の方法と違って、ポンプの回転数を定格回転数より高くするだけで、ポンプの性能の範囲を定格のQH曲線より上に広げることができます。図3.1.4のHy曲線を参照してください。ポンプの回転数を定格回転数より高くして運転する場合は、電動機のサイズを考慮に入れてください。65%67%110%94%Hn Hx Hn Hx HyD絞り弁弁Hn Hx Hn Hx 弁バイパス弁ポンプ回転数調整器線ポンプシステムの総合的効率流量を20%減少させた場合の相対的消費電力量)る(揚程)る(流量と揚程)る(流量と揚程)大幅に減少する大幅に減少するやや減少するやや減少する図3.1.4:ポンプ回転数調整器を使用する場合3.1.2 ポンプシステムの総合効率絞り弁を使用する場合、またバイパス弁を使用する場合でも、バルブ内である程度の水力の損失(Ploss = k Q H)が発生します。そのため、ポンプシステムの総合の効率が低下します。インペラのサイズをDx/Dn>0.8の範囲で縮小させてもポンプの効率には大きい影響はありません。そのため、この方法によりポンプシステム全体の効率が低下することはありません。回転数調整式のポンプの場合、回転数が定格値の50%以下にならない限りは、効率への影響は限られています。効率の低下は数%にしかならず、ポンプの回転数による調整法の総合的な運転コストへの影響はありません。TP/TPENBG/NBGEPACOUPS/MAGNACR(N)/ CR(N)EマルチリフトHydro MPCSP A/SPDDA/DDE/DDCポンプ参考資料サービス487Chapter 3 ポンプ性能の調整Section 3.1 ポンプ性能の調整

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