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9機能DME機能 ■各種機能の説明DMEには各種の便利な機能があります。① キャビテーション防止機能ポンプにはキャビテーション防止機能があります。この機能を働かせると、ポンプは吸入ストロークを引き延ばして滑らかにし、プライミングが緩やかに行われるようにします。キャビテーション防止機能は以下の場合に使用します。・高粘性の液体を取り扱う場合・ガス化性液体を取り扱う場合・吸入配管が長い場合・吸入揚程が高い場合この機能を働かせるとポンプの最大能力が低下します。以下のデータを参照してください。キャビテーション防止機能動作時の最大吐出能力ONON(75%)ON(50%)ON(25%)DME 375-10-282ℓ/h210ℓ/h101ℓ/hDME 940-4-705ℓ/h525ℓ/h252ℓ/h② キャリブレーション(校正)機能ポンプは起動後に実際の設置状態を基準として校正し、表示された値を確認することができます。校正はメニューの中の校正機能を使用すると簡単に実行することができます。機能がスタートするとポンプはダイアフラムを100回ストロークさせます。その時、実際に吸入した量、または吐出した量を測定してコントロールパネルで入力します。入力された量をもとにポンプは内部で自動的に校正を行います。③ 最大能力の制限機能これはポンプの最大吐出能力を制限する機能です。この機能を使用すると、大型のポンプをそれより小型のポンプとして使用するように制限設定することができます。例えば手動制御モードにおいては、その時に設定されている最大能力より大きい吐出量に設定することができなくなります。また、この最大能力の制限機能を使用すると、タイマー応答バッチ制御モードの時、パルス応答バッチ制御モードの時、そしてキャリブレーション(校正)機能を用いている時にもポンプの運転速度を下げることができます。すなわち上記のモードや機能の使用時には、そのとき制限設定されている最このようにポンプはその時に制限設定されている最大能力を超えて運転することはできませんが、プライミングボタンを押した場合には、唯一例外的にこの制限設定にかかわりなく常にポンプ自身が持つ元々の最大能力で運転することができます。また、DMEは非常に広い能力調整範囲(1:752~ 1:783)を持っていますので、この最大能力の制限機能を効果的に使用することで、次のようなメリットを生じさせることができます。i 低吐出量領域を中心に用いることで、DMEの滑らかで平坦な吐出特性(3頁参照)を発揮します。すなわち、 ◎注入点における液の混合が均一になります。 ◎吐出配管が長い場合でも吐出が容易になります。 ◎粘性が高い液体の吐出が容易になります。ii 1種類のポンプで複数の用途(異なる吐出量設定が必要な用途)をカバーします。iii アナログ制御モードにおいて制御の精度を向上させます。最大能力の制限機能を用いている状態では(4-20mA信号では)20mAが100%(=その時に制限設定されている最大吐出量)に対応します。すなわち少量の吐出量領域でも、4-20mAの入力信号を全て用いて非常に微妙な吐出量コントロールを行うことができます。次の例を参照してください。例:DME48-3を用いている時に、吐出量0~4ℓ/hの吐出量のコントロールをアナログ制御モード(4-20mA信号)にて行う必要が生じたと仮定します。通常設定(最大能力制限なし)ですと、4mAから約5mA程度までの狭い範囲の信号を用いて、吐出量0~4ℓ/hのコントロールを行うことになります。そこでポンプの最大能力を4ℓ/hに制限するように設定します。そうすれば、信号が4mAの時に吐出量=0ℓ/h、20mAの時に吐出量=4ℓ/hとなり、結果として4mAから20mAの広い範囲の信号を用いてのコントロールが可能になります(グラフを参照)。この例のような最大能力の制限機能の使い方は、入力信号のポンプ制御の分解能を向上させる目的で用いられていると言えます。048121620[mA]04812162024283236404448Q[ℓ/h]能力制限なしの場場能力を4ℓ/hに制限した場合入力信号制御を行う範囲

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